最近は
「学歴や資格なんて意味がない」
「大学なんか行く必要ない」
といった”いかにも”な自尊心をくすぐる言葉が溢れています。しかし、日本にいる限り、そんな言葉にのせられてしまった人の大半は人生を損するでしょう。
なぜなら、日本にはいまだに学歴主義が残っているからです。
「高学歴が偉い」とか「資格を持っていない人は能力がない」というつもりは全くありません。学歴がなくても成功する人は成功します。資格がなくても能力が高い人はいます。
しかし、その能力など目に見えないものを証明する手段はそう多くありません。
学歴や資格はその能力を証明する簡単な手段です。
そもそも起業やフリーランスで成功する人は一握り
そもそも今の日本でも起業はできますし、ブームもあってか非常に多いです。しかし、その中で成功を収めている会社は、それほど多くありません(成功の定義にもよります)。倒産しないことを成功とするなら非常に多く残っていると思いますが、大手企業に採用された場合の待遇と比較するとどちらが成功と言えるかは疑問です。
もちろん成功する人もいるでしょうし、否定するつもりも全くありません。しかし、例えば18歳頃までに起業できるほどの能力を身に着けられる人が果たして日本にどれだけいるのか。
また、取引先などのお偉いさんは何だかんだ年配の方が多いです。その場合に、若さの勢いが買われることもあれば、社会経験がないと相手にされない可能性もあるわけです。
こうして考えると起業で成功を収めるためには、その人の能力やポテンシャルが高いことは当然のこと、その能力やポテンシャルが相手に伝わらないと難しいといえるでしょう。
起業に賭けるより大手企業に入社する方が楽
そもそも起業やフリーランスは能力が必要なことに加え、能力を伝えることができないと難しいと説明しました。
それに引き換え、学歴や資格を得るのは勉強さえすれば取れるものです。もちろん難しいものもありますし、簡単に取れるというつもりは微塵もありません。ただ、それを得るための勉強をこなす、という行為は、中卒もしくは高卒で起業するよりもはるかに万人向きです。
むしろ、中卒もしくは高卒で就職することも、起業するよりははるかに万人向きでしょう。
起業はいつでもできるが、就職は新卒が有利
最大の優位性はコレです。
起業はいつでもできますが、就職は新卒至上主義が根強いです。
起業で失敗した後に就職する人と新卒で入社しようとする人では、おそらく大半の場合において新卒が有利でしょう。自分が採用担当の立場だったらどちらが欲しいか考えてみてください。
つまり、最初から起業やフリーランスに行くのではなく、就職する方がはるかに安全だと言いたいのです。
もちろんリスクを承知で「いますぐ起業、もしくはフリーランスにならないといけない」という方を止めるつもりはありません。
まとめ:自分の世界で判断しないことが重要
おそらく冒頭の甘い言葉に魅力を感じる人は自分の能力に自信があるのだと思います。
しかし、どれだけ自分で「自分は大丈夫」と思っていても、周りの人は評価してくれません。
どれだけ人体に詳しくても免許がない人に診てもらいたいと思いますか?
少なくとも日本はまだまだ能力主義ではありませんし、目に見える学歴や資格で篩にかけられます。
「学歴や資格はないけど能力はある」ことをどうやって証明しますか?
「証明はできないけど能力はあります」と言い続ける人は逆に能力がなさそうに見えませんか?
ただ、個人的には冷静な判断をした上でリスクを取ってでも起業する人は尊敬に値すると考えています。
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